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もくじ

CHAPTER-1 moveの活用

moveのおさらい

右辺値参照?

string a = "1";
string b = "2";
string c = a + b;
//         ~~~~~
//         右辺値

右辺値とは、名前のない一時的に生成されるオブジェクト この場合、string型で値が"12"の一時オブジェクトが生成される。 わかりやすく置き換えると、

string a = "1";
string b = "2";
string tmp = a; /// copy 
tmp += b;       // resize and copy
string c = tmp; // copy

このような動作になる。
tmpはfuncを呼び出した後は不要になる、一時オブジェクトだ。 さて、最後の"c = tmp"で行われるコピーが無駄な動作ということは明白だ。 tmpをcにエイリアスしてしまえはば、解決する。ところが、

string& c= a + b;

これはエラーになる。"a + b"は右辺値なので、参照として使うことができない。 そこで、右辺値参照という新しい機能が追加された。

string&& c = a + b;

これで、内部的にはc++03で記述すると以下の動作とほぼ等しくなる

string tmp = a;
tmp += b;
string& c = tmp;

では、moveはどこでつかうかというと、

string&& c = a + b;

とするかわりに、

string c = move(a+b);

とすることで、a+bの一時オブジェクトをcに移動することになる。 cは左辺値なので、なんの制約もなく使うことができる。

moveのコストは、一般的にcopyよりも少ない。stringならば、バッファのポインタとサイズを記憶している変数をコピーするだけだ。

なお、上記の例はわかりやすくするために move(a+b)と書いたが、a+bは明らかに右辺値なので、moveは省略可能だ。 moveは、左辺値を右辺値に変換するときに使う。

string a = "1";
string c = move(a); // cにaのインスタンスが移動する。
// これ以降はaにアクセスしてはならない。

1-2 moveコンストラクタとmove operator = を実装


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