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moveのおさらい
右辺値参照?
string a = "1"; string b = "2"; string c = a + b; // ~~~~~ // 右辺値
右辺値とは、名前のない一時的に生成されるオブジェクト この場合、string型で値が"12"の一時オブジェクトが生成される。 わかりやすく置き換えると、
string a = "1"; string b = "2"; string tmp = a; /// copy tmp += b; // resize and copy string c = tmp; // copy
このような動作になる。
tmpはfuncを呼び出した後は不要になる、一時オブジェクトだ。
さて、最後の"c = tmp"で行われるコピーが無駄な動作ということは明白だ。
tmpをcにエイリアスしてしまえはば、解決する。ところが、
string& c= a + b;
これはエラーになる。"a + b"は右辺値なので、参照として使うことができない。 そこで、右辺値参照という新しい機能が追加された。
string&& c = a + b;
これで、内部的にはc++03で記述すると以下の動作とほぼ等しくなる
string tmp = a; tmp += b; string& c = tmp;
では、moveはどこでつかうかというと、
string&& c = a + b;
とするかわりに、
string c = move(a+b);
とすることで、a+bの一時オブジェクトをcに移動することになる。 cは左辺値なので、なんの制約もなく使うことができる。
moveのコストは、一般的にcopyよりも少ない。stringならば、バッファのポインタとサイズを記憶している変数をコピーするだけだ。
なお、上記の例はわかりやすくするために move(a+b)と書いたが、a+bは明らかに右辺値なので、moveは省略可能だ。 moveは、左辺値を右辺値に変換するときに使う。
string a = "1"; string c = move(a); // cにaのインスタンスが移動する。 // これ以降はaにアクセスしてはならない。
1-2 moveコンストラクタとmove operator = を実装